#3「美味しい・楽しい・愛おしい」

feature

4Natureでは、創業当初からのサトウキビストローの販売から始まり、コミュニティーコンポストやファーマーズマーケット、さらには今年からはCSA LOOPという事業に新しく挑戦しています。

一見、関係ないようなそれぞれの事業にも一つ一つに共通した大きな目的があります。

そして、そこに至るまでにさまざまな出会いやストーリーがあります。

その出会いやストーリーについてもたくさんお話していきたいと思っています。

  • Text:

    Ryota Hirama

「美味しい・楽しい・愛おしい」

みなさん、明けましておめでとうございます。(とは言っても、この原稿を描いてる時点で1月も中旬…早い。)4Natureでは、1月14日からCSA LOOP2023年度の会員募集を開始しています。よかったらサービスサイトを覗いてみてください。とても素敵な仕組みだと自画自賛しています。さて、そんなCSA LOOPをはじめとする4Natureのサービスですが、全てに共有する3つのValueとCoreがあります。そこで今日はValue「美味しい・楽しい・愛おしい」についてお話していきます。

効率化を求めた先にあるものは幸せ?

2023年現在では、非常に多くのテクノロジーが私たちの生活の中に入り込んできています。もはや、それらなくして生活がままならなくなってしまっているのはいうまでもないでしょう。そしてそのおかげで様々な活動が効率的になって時短されていることも紛れもない事実です。しかしながら、どうでしょう。10年前20年前と比べてゆっくりと生活できていますでしょうか?多くの友達とコーヒーを飲む時間を確保できていますでしょうか。ゆっくりと沈む夕日を最後まで眺める時間を過ごせてますでしょうか。おそらく、そういった過ごし方をできている方は多くないのではないでしょうか。そういったことが幸せだよね、と大勢の方が口々にしているのに、です。これは何故でしょう。効率化も時短もそれが求められてきたものに対して生まれてきたものなのに、何が間違っているのでしょうか。

資本主義が生み出した功罪

これらは、資本主義が生み出した功罪であると私たちは考えています。限りなく私たちの生活は便利になっていますが、いつからか目的と手段の設計を間違えてしまっているのではないでしょうか。解釈の仕方はいくつかありますが、経済とは中国古典の「經世濟民」が略された言葉とされており文字通りに、「世を經(おさ)め、民たみを濟(すく)ふ」の意味です。いまの経済は民を救う役割を果たしているのでしょうか。そして、その経済を回す役割をになっている貨幣ですが、適切に価値を表すことができているのでしょうか。どうしても疑問ばかりが浮かびます。

「美味しい・楽しい・愛おしい」

幸せを追い求めて行った結果が、効率化でありテクノロジーの進化です。そして、その効率化とテクノロジーをより早く進歩させる手段として流通したものが貨幣です。信用を前提に「幸せ」の等価交換を即時にできるための機能を持ち合わせています。ここで気をつけたいのが効率化やテクノロジー自体に価値があるのではなく、あくまでその先にある「幸せ」に価値があるのです。どうもこの当たり前の前提がいまの世の中では抜けてしまっているようです。そこで私たちはこの「幸せ」=「美味しい・楽しい・愛おしい」と考え、常にこの前提を捉えた仕組みづくりを心掛けています。そして、この「美味しい・楽しい・愛おしい」と経済活動が一致する先にある未来が資本主義社会におけるサスティナブルな状態なのではないかと考えています。

次回、美味しい・楽しい・愛おしいを実現させる仕組みをつくるのに必要な3つのCoreの1つ「コミュニケーション」について書いていきます。

今後の記事

10月:#1.プロローグ
「ご挨拶」
11月:#2.Mission
「バランスの取れた優しい世の中に」とは
12月:#3.Vision
「自律分散型社会」とは
1月:#4.Value
「美味しい」「楽しい」「愛おしい」
2月:#5.Core part1
「コミュニケーション」とは
3月:#6.Core part2
「グラデーション」とは
4月:#7.Core part3
「余白」とは